こんにちは、ものづくりライターの新開です。先日、横浜市にあるトルンプ株式会社 テクニカルセンタで最新鋭のパンチ・レーザー複合機「TruMatic7000」のデモを見せていただきました。こちらがトルンプの真骨頂でもあるパンチとレーザーの複合機の中でも最高スペックのマシンです。
パンチングとレーザー加工は、どちらも金属の板を加工する際の加工方法で、どちらも長所と短所があります。
パンチング:金属板を金型で打ち抜いて穴を開けたり、凹凸をつけたりする加工。穴数が多い場合などに向くが、外周は切れない。
レーザー:レーザーを使って一筆書きで切断するので、長い外周などを切断するのに向くが、細かい穴が多い場合は時間がかかる。 |
パンチングとレーザーの長所をいいとこ取りで使えるのが複合機です。たとえば、こちらの写真のワークを見てみてください。
円の内側のメッシュは、0.25mmの線を残してパンチングで抜いています。この加工をレーザーでやろうとすると膨大な時間がかかりますが、パンチングなら高速で連続して穴を開けられます。逆に型の組み合わせで穴を開けていくパンチングでは外周を一周切ることはできませんので、外周はレーザーで切断しました。この1枚を加工するのに2分ほどしかかかっていません。速い!
次のサンプルワークも、穴あけ、中央の立ち上がり、面取り、外周の加工まで、型を交換しながら、時にはレーザーも使いながら、1工程で行っていました。
もともとパンチングは高速加工が売りですが、この機種は特に動きが速くて目が追いつかないくらいでした。写真と文字では伝わらないと思うので、少しだけ動画をアップします。
さらにトルンプは、今年7月のMF Tokyoで、パンチプレスにレーザーを後付けできる機種を発表していました。企業ごとの状況にあわせて柔軟に設備投資計画が立てられるというのも、ドイツのトルンプらしい提案だなぁ、と感心しました。
複雑形状の高速加工に驚きっぱなしのひとときをすごしました。トルンプの皆様、勉強させていただきありがとうございました!
【取材協力】
トルンプ株式会社 |
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