オフィス・キートス マネージャーの新開豊員(とよかず)です。先週、日本の宇宙に関する技術の中枢、筑波宇宙センターの見学に行ってきました。しかも今回はなんと、通常では見学することができない【宇宙飛行士養成エリア】と【「きぼう」運用管制室】を見学できるツアーに参加することができました!
ツアー中はバス内や移動中も含めて撮影が厳しく制限されています。施設内では一部許可のある場所しか撮影できなかったので、写真少なめです。
宇宙飛行士に求められる特性とは?
「宇宙飛行士養成エリア」は、地球を離れて狭い居住空間の中で何日間も過ごすという極限状態で任務を遂行することができる人物を選考し、訓練する施設です。
突然ですが、ここで質問です。宇宙飛行士に求められる最も重要なことは、何だと思いますか? 知能? 学力? 体力? ……と考えてしまいましたが、正解は「協調性」とことです。確かに、「協調性」は国籍、文化の異なる宇宙飛行士が狭い空間で仕事をしていく上で非常に重要ですね。私たちの日頃の仕事も同じ。いろいろ勉強になります。
さて、宇宙飛行士を養成する施設が続きます。写真ではわかりにくいですが、閉鎖環境適応訓練設備と低圧環境適応訓練設備を外から見学しました。映画「宇宙兄弟」の一部もここで撮影されたそうです。
続いて、NASAの実際の宇宙服が展示されていました。重さは120kgにもなるそうですが、極小重力となるISS(国際宇宙ステーション)内では、2名いれば女性でも装着することができるそうです。
120kgの宇宙服、無重力空間じゃないととても着れないし、動けないですね……。
ツアーのハイライト、「管制室」の見学
今回の見学の中で、最も撮影が厳しくされたポイントがこちら、ツアーのハイライトでもある【「きぼう」運用管制室】です。なんと、ISS(国際宇宙ステーション)「きぼう」の実際の管制室を窓越しに見ることができました! 内部はNASAの管制室ともオンタイムでつながっているそうで、映画やドラマに出てくるあの管制室のリアルな現場、ちょっと感動してしまいました。
ISS内の時間は世界標準時間が採用されており、日本との時差は+9時間あるそうです。そのため管制室は夕方から明け方が忙しくなる時間帯とのことでした。この部屋以外にも、運用中の衛星の管制業務やスペースデブリの監視など、日本の宇宙に係わるすべての管理機能がここ筑波宇宙センターに集められているとのこと。大変貴重な施設を見学させてもらうことができました。
さて、通常の見学コースでも、観測衛星やISS(国際宇宙ステーション)最大の実験モジュール「きぼう」や歴代ロケットの模型など、日本の宇宙開発の歴史を垣間見ることができます。
見学してみたい方は、JAXAのホームページに詳細があるのでご確認下さい。
JAXA 筑波宇宙センター
http://fanfun.jaxa.jp/visit/tsukuba/plan.html
尚、今回見学した筑波宇宙センターでは厳しいセキュリティーが設けられており、通常は一般の人は守衛室より先に入ることはできません。私も15年ほど前、同じ筑波学園都市内にある産業技術総合研究所(産総研)に短期間勤務したことがあるのですが、ここでも研究施設への入室はICカードによる認証が必要で、人により入室できる部屋が制限されていました。おそらく筑波宇宙センターでも同様かそれ以上のセキュリティーが設定されていると思いますが、国民の安全にもかかわる大切な仕事をしているので当然ですね。
日本の宇宙開発の現場に触れつつ、産総研勤務時代のこともいろいろ思い出した1日でした。
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