6月2日、午後はハンドルやグリップ、クランプ等の機構部品メーカーのイマオコーポレーションさんの工場見学会&工場管理実践検討会に参加してきました。中部部品加工協会6月のイベントです。

長良川沿い、ウグイスの声が聞こえる素敵なロケーション

イマオコーポレーションの美濃工場は、岐阜県美濃市の長良川のほとり、ウグイスの声が聞こえる素晴らしい環境にありました。

イマオさんは機構部品のメーカーですが、冶具やアルミ構造材、工場監視システム等も扱っており、生産工程の効率化の取り組みをいくつも自社工場で実践されています。

今回まず注目したのは設備の稼働状況を確認し、生産阻害の要因を特定して改善するシステム「ファクトリーステーション 機械設備監視システム」です。写真がブレてしまいましたが、シグナルタワーにセンサーがついているのがわかるでしょうか? このセンサーがシグナルタワーの運転状況(生産中または異常発生)を拾って、次に出てくる無線シグナルスイッチでデータを送信、設備の稼働状況を集中管理しています。

シグナルタワーの緑色部分に小さなセンサーを後付け(しかもインシュロックで簡単取り付け)。この方法なら設備を改造することなく、複数メーカーの設備であっても共通で運転状況を拾うことができる

無線シグナルスイッチがセンサーのデータを収集して管理棟に送信している。収集したデータはクラウド上で確認することができ、異常発生時にもすぐに対処できるため機械停止時間を削減できている

この方法では導入が簡単なだけでなく、設備の稼働状況を社外からでも確認できることから、日々の生産効率化に大変役立っているとのことでした。

次に冶具交換システム「フレックス冶具ベース」。冶具のベースを一定のピッチのテーパーピンで共通化して、位置決めに使用します。そのため400角、500角、800角など異なるサイズの冶具を共通のベースで使えて、段取り替えの時間を大幅に削減できているそうです。

冶具交換システムの繰り返し位置決め精度デモンストレーション。今回は驚きの1ミクロン!

そしてこの冶具交換システムの仕様上の繰り返し位置決め精度は、±5ミクロン。今回のデモで実際に測ってもらったら、1ミクロンの精度で繰り返し位置決めできていました。冶具のコストダウン、段取り替えの時間短縮に大きく役立ちそうです。

冶具交換システム「フレックスジグベース」のだけでなく、「フレックスロケーター」、「ボールロックシステム」も繰り返しの位置決めに使えるシステム。

ほかにも、オフラインティーチングで段取り替え時間を削減するシステム、アルミ構造材の工場、機構部品の工場など、余すところなく見せていただきました。

自社設備を想定して、メンバー間で活発な意見交換がされていた。

工場見学の後は、生産管理班、第二工場見学班、冶具検討班にわかれてワークショップを行いました。現場のグループ改善活動「VPM」の活動のお話も大変勉強になり、実りの多い一日でした。イマオコーポレーションさん、ありがとうございました! 冶具の相談、工場監視システムの相談などはイマオコーポレーションさんにご相談ください。

【取材協力】
イマオコーポレーション

 

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新開
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