オフィス・キートス マネージャーの新開豊員です。12月1日に、省エネルギーに関するセミナーに参加してきました。

世界的に、温室効果ガスのひとつと言われている二酸化炭素の削減が急務となっているなか、特に先進的な動きをしているEUと日本との比較など大きなテーマでの講演から、中小企業でのエネルギー使用量削減に関する実例まで幅広い内容でした。

最初のプログラムは、ESCO代表理事の中上氏による基調講演でした。

EUの一部の国ではエネルギー供給業者に一定の供給量削減義務が設けられ実施されているとのこと。エネルギー供給業者の売上げ減少分は、全需要家から電気、ガス料金に上乗せしてエネルギー供給業者へ回収されるそうです。電力会社やガス会社に供給量そのものを削減させるというのは日本ではとても考えられない事例でした。

また、ドイツの大手電力会社では今後、再生可能エネルギーが主として使われるようになっていくと、電気を売ることによる利益は得にくくなるため、省エネ方法のアドバイスなどサービスを売るといった事業転換を図る必要が出てくるとの紹介もありました。エネルギー分野に関してとても大きな変化が起きようとしていると強く感じられました。

中小企業(工場)での省エネ事例紹介では、従業員数20名から60名程度の企業での省エネ事例の紹介がありました。省エネによる運用コスト削減は、中小規模の会社様にも有効なようです。

さて、省エネルギーセンターでは「儲けにつながる省エネ術」という冊子も発行されているようです。この省エネルギーセンターでは無料で生産ラインの段取り改善などによる省エネや生産リードタイム短縮の提案、どこでエネルギーの無駄が発生しているかなど診断結果を出していただけるようです。講演者からは、短時間であれだけの診断書がだせるのはすばらしい!!という声もありました。しかし、診断書を読み解き、現場に生かすことは難しいので、ESCO事業者など、解読できる事業者との連携を薦めておられました。

当オフィスでは、ESCOの診断書を元にして、省エネとものづくりの両面で見る現場最適化のご提案ができます。省エネ診断・技術事例発表会が来年開かれるとの情報も入手しましたので、実際の事例発表会にも参加し、今後も情報を集めて提供できるよう努力いていきたいと思います。

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