オフィス・キートス、マネージャーの新開豊員です。2021年3月3日~5日、東京ビッグサイトで開催された展示会「スマートエネルギーウィーク」に行ってきました。当オフィスも省エネ、環境系のお仕事に取り組むこともある関係で、情報をアップデートしてきました。

会場は、再生可能エネルギー、蓄電池、省エネ技術、VPP(仮想発電所)などのエリアがありました。中でも今回は2つのポイントに注目しました。

蓄電池ゾーンは一歩進んだ安全や制御を提案

ひとつめは蓄電池です。中小企業にとってもBCP対策の一環で、バックアップ電源としての蓄電池と太陽光発電について知っておいた方が良い時代になりました。今回の展示会では、蓄電池関連は安全や制御に関する提案を行う企業ブースが多く出ていました。企業ブースなので各社のサービスや製品の強みなどの説明はわかりましたが、社会全体として蓄電池を活用していく方向性などの提案は目立ちませんでした。エネルギー関連の展示会には、省庁や企業の壁を超え、日本としての2050年の温室効果ガス実質排出ゼロに向けての方向性を示していただけるいいかと思いました。

燃料電池はコンプレッサー内蔵で小型化へ

水素を利用した燃料電池のエリアでは、面白い話を耳にしました。水素と酸素でエネルギーを生み出す燃料電池にはコンプレッサーは必要ないと思っていたのですが、会場にコンプレッサー型の燃料電池を提案するブースがあったのです。

お話を伺ってみると、自動車業界からの要望が強い小型化を実現するためにコンプレッサー方式を提案しているとのことでした。燃料電池は空気中の酸素と水素から電気を作り出すシステムなので、小型化するにはより濃度の濃い空気が必要です。そこでより多くの空気を送るためにコンプレッサーを内蔵して小型化したシステムを作ったそうです。

自動車業界では今後、エンジンがなくなると金属部品が少なくなっていると言われていますが、一方ではこのように従来技術を基にして新しい分野の仕事が生まれる例も出てきています。市況の変化を柔軟に受け止めて、柔軟な発想で新しい仕事の可能性を探っていくことも大切だと思いました。

まとめ

東京はまだ緊急事態宣言が解除されない中での開催でしたが、来場者数は3日間で28,345人と、予想より多いと感じました。一方で出展取りやめ、ブース縮小などのブースもあり、コロナの影響は当然大きいと思います。それでも次回の開催予定は半年後の2021年9月で、エネルギー関連分野への注目の高さが伺えます。

ソーシャルディスタンスに配慮して開催されたセミナー会場

世界的に脱炭素の流れが加速する中、日本の取り組みは周回遅れの印象です。国もそのあたりを認識しており、今後は中小企業も含めて、脱炭素の目標達成が求められるようになってくると思います。ということで、当オフィスでは今後も省エネルギー・環境については意識して情報収集を継続していきます。

スマートエネルギーWeek
https://www.wsew.jp/ja-jp.html

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