オフィス・キートス マネージャーの新開豊員です。2017年10月4日にインテックス大阪で開催された「第20回関西ものづくりワールド」では、オークマの花木社長の講演に続き、もう一つセミナーを聴講しました。
テーマは「マツダのモノ作り」。マツダは最近、とても魅力的な車をどんどん出してきているように感じます。そんなマツダのモノ造りへの取組みを垣間見ることができました。
マツダは世界的なプレミアムメーカー(フェラーリやランボルギーニあたりかな)でもなければ、世界シェア2%という自動車業界では、決して大きなメーカーではありません。そんなメーカーだからこその発想がとても面白く感じられました。
その一つが、1個作り1個送りというものです。多くのメーカーでは塗装工場から組立工場へはある程度まとまったロットで動かしているようなのですが、マツダでは1台ずつその工程を行っていく取組みをされたそうです。その工程を可能にするために塗装工程での不良を限りなくゼロにしなくてはならないため、塗装工程で発生する不良原因を、全員参加により細かく数値化し改善したそうです。塗装工程以外の改善も行い、その結果、現在では1個作り1個送りを導入する前と比較し、生産リードタイムを53%短縮させることに成功したそうです。この数字、驚異的だと思います。
この他に強く感じたのはマツダの人のマネジメント力です。一例では、デモデザインが出来上がった状態で全ての開発者、製造の長にそれを見せ、デザイナーがそのデザインにかけた思いを語る。というものです。そうすることによって従来であれば「こんな曲線できない、こんな曲げ効率が悪い、金型が高くなる」などの現場の言葉のためデザインに変更が加えられていたものを、何とか形にしよう。製品にしようという現場のモチベーションが上がるというものでした。Be a driver.という言葉の力を感じました。この言葉「人生の、ドライバーになろう。」という思いも込められているとのことでした。
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